重要判例解説(8);最高裁判所平成21年9月4日判決

1 事案
  X(原告・控訴人=附帯被控訴人・被上告人)は,貸金業法3条1項の登録を受けた貸金業者Y(被告・被控訴人=附帯控訴人・上告人)との間で借入れと弁済を繰り返していた。この契約は,利息制限法の制限利息を超えた弁済によって過払金が発生した当時他の借入金債務が存在しなければ過払金をその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意がされていた。
平成20年6月25日, Xは, Yに対して,制限を超過して支払われた利息を元本に充当すると過払金が生じているとして,不当利得返還請求権に基づき,過払金の返還(149万円余)とこれに対する民法704条前段所定の利息(悪意の受益者が不当利得について支払う法定利息)の支払いとを求めた。
1審判決(東京地判平成20年11月27日)は,Yが悪意の受益者であるとしたが,過払金債権のうち同年6月25日までに10年間経過している分は消滅時効にかかっているとのYの抗弁を認め,返還すべき過払金の額は67万円余とした。
原審(東京高判平成21年2月24日)は,Yを悪意の受益者とし,かつ,消滅時効の
完成を認めなかった。
Yは,過払金の利息は平成12年9月27日の取引終了時から発生するとして上告受理を申立てた。

2 判旨
棄却。
「金銭消費貸借の借主が利息制限法1条1項所定の制限を超えて利息の支払を継続し,その制限超過部分を元本に充当すると過払金が発生した場合において,貸主が悪意の受益者であるときは,貸主は,民法704条前段の規定に基づき,過払金発生の時から同条前段所定の利息を支払わなければならない(大審院昭和2年(オ)第195号同年12月26日判決・法律新聞2806号15頁参照)。このことは,金銭消費貸借が,貸主と借主との間で継続的に金銭の借入れとその弁済が繰り返される旨の基本契約に基づくものであって,当該基本契約が過払金が発生した当時他の借入金債務が存在しなければ過払金をその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意を含むものであった場合でも,異なるところはないと解するのが相当である。」

3 解説
本件契約のように,過払金を次の借入金債務に充当する旨の合意がある継続的な貸付の場合,過払金請求権の時効は全取引終了時から進行するとの判例がある(最判平成21年1月22日,最判平成21年3月3日,最判平成21年3月6日)。Yの主張はこれを受けたものである。
しかし,時効進行の起算時と利息発生開始時は別のものであり,時効が進行していなくとも権利自体が発生している以上は利息が生じる。本件判例は,この点を明確にしたものである。

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